+Nice to meet you!!(13-years-old)+





泣いたらちょっとすっきりした。

少し目が腫れてしまったけれど冷やして大分よくなった。



「兄様、腫れ大分ひいたよ?」

「そうですか、では劉備様達のところに行きましょうか。」




私たちは今から、ここの君主様に会って私がこれからどうするのか決めるらしい。

兄様から離されなければどういう風でも構わないと思うけれど、

さすがに勝手に居座ります!なんて言ってはいけない。(常識ないって言われるけど、それぐらいは大丈夫だよ!)



廊下を歩いていくけれど、広いし豪華だし、で落ち着かない。


なんで一般民とこんなにも違うんだろう!!やっぱ偉い人だから?



口に出したら笑われそうなくらいバカなことを考えてると兄様は一つの部屋の前で止まった。


なんかここの部屋、扉からして豪華じゃない?

ここに君主様がいるのかな?




「劉備様、姜伯約です。先ほどのことで伺いました。」


うわぁ、敬語!あ、私も敬語じゃないといけないんだっけ・・・緊張するなぁ

入っていいと許可がでると兄様は私に笑いかけて入っていく。





中に入ってみると、男の人が2人と綺麗な女の人がいる。


ほのぼのとした雰囲気で少し安心。

入って睨まれたら、居辛いもんね。





「伯約、その子が?」

「ええ、私の妹のです。私も初めて会うので不思議な感じですが・・・」



質問してきたのは女性で、視線を向けるとばっちり合ってしまった!!

でもにっこり微笑んでくれたから、私も笑った。(あれ?こういうときは頭を下げるんだっけ?)





「私は月英。よろしくお願いしますわ、。」

「あ、はい!よろしくお願いします!」



月英様・・・うーん、凄い落ち着いてる!




「私が劉備だ。この蜀で仁の世を築きたいと思っている。」

「私は諸葛亮です。貴女の兄、姜維の師という所でしょうか。」



「劉備様に、諸葛亮様ですね。よろしくおねがいします!」




ぺこり、と頭を下げた。


うん、ここの人たちは優しそう!!



上げた顔には自然と笑みが浮かんだ。












「さて、貴女はこれからどうしたいですか?」

「え?」





それって聞かれるようなことなの?!

普通決められて、どうしろって言われると思ってたんだけど?!




「えっと・・・兄様と一緒にいれたらな、と思ってます・・・・・。」




「私は別に姜維と共にいて構わないと思うが、姜維はどうなんだ?」



「私も、といられるなら本望です。」



「それなら決まったな。は姜維の女官として働くといい。」



「はい!」



女官ってどんなことするのかは分からないけれど、多分大体はできるはず!


















「話しが終わったなら、共にお茶でもしませんか?のこと、聞かせてほしいのですけど。」

「月英様・・・でも・・・・私なんかが一緒になんて・・・・」



うわわ!嬉しいけど、立場的にも緊張しちゃうよ?!

助けを求めて兄様を見れば、困ったように笑って是非って答えちゃった。


兄様は諸葛亮様が師だから慣れてるのかもしれないけど・・・!

でも逃げられないから、お茶を頂くことにしますっ。




















「えっ、月英様は諸葛亮様の・・・?!」



男の人たちはなんか戦いの策について話してるけど、私と月英様は普通にお茶をしていた。

もちろん他愛ない話をしながら。



それで吃驚なのが、月英様が諸葛亮様と夫婦ってこと。


好き同士で結ばれるなんて羨ましいな・・・







「私も愛されて結ばれたいです・・・」



この際だから言うけど、13歳にして初恋はまだなんです!



ずっと先生の下で勉強だったから、そんな出会いなんて無かった。





「あら、は可愛いからいろんな人に慕われていたのでは?」


「それが、医師の下で勉強していたので出会いが無かったんです・・・。同年代の人はまったく・・・」





少しへこんでいると、月英様は私の手に自分の手を重ねてきた。(うわ、なんて綺麗な手!ホントに戦う人の手?!)






「大丈夫ですよ。この蜀にもと同年代の男はたくさんいますから。ああ、どんな人が好きなんです?」


「そうですね・・・誠実な人とかは結構好きですけど・・・押してくる人も好きですね・・・

あ、でも強い人がいいです。少なくとも私より弱い人は・・・」




「それなら・・・・趙雲殿や馬超殿とかがいいかもしれませんね。彼らは武に長けていますよ。」

「そうなんですか・・・会ってみたいですね・・・」




もうその後はずっと男の人の話をして、騒いだ。

どうやら恋愛の話はいつになっても女の話題として大丈夫みたい。



兄様達から止めが入るまでは、誰がかっこいいだの、こんな人は理想だの、

そして夫の諸葛亮様との惚気話とか話して、ある意味月英様と距離が近くなった気がします。
















「一体何の話をしていたんですか?」

「えっとね、好みの男性のこととか恋愛のことかな?」



部屋に戻る最中に話の内容を聞かれて、答えた。

あ、そういえば兄様は好きな人いるのかな?




「ねぇ、兄様は慕ってる人いるの?」

「なっ、いませんよ!今は孔明様の下で学ぶことに必死なんですから。」


「あはは、兄様可愛いですよーっ」




慌てる兄様を笑いながらも部屋の前に着いた。

私は兄様の隣の部屋だから、少し安心。



「ねぇ、とりあえず明日は女官の服で兄様の部屋に行くんだよね?」

「ええ、そうですね。他の女官が仕事を教えてくれますよ。」



「はーい。おやすみなさい兄様!」

「おやすみなさい。」




来たばっかりだけど、皆優しいから馴染むのには時間はかからないかな?!

月英様が言ってた趙雲様や馬超様にも会ってみたいなー・・・






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ちなみにまだ皆まだまだ若いです。ゲームの歳より5歳ほど若いです。
あれ、なんでもう諸葛亮がいるんだろうねぇ?姜維もww
史実もゲームも無視してない?!(答えは是ですが)

(08.02.20)