ひらりひらり 一片の花弁 ひらりひらり 桃色の花弁が散るのは悲しい ひらりひらり キレイなのは一時だから それを好きになって 「神田!!早く!!」 「、どこ行くんだ?」 黒髪を遊ばせながら、神田の手を引く少女、がいた。 それはとても幸せそうな笑顔を浮かべて しかし、そんな彼女もまた神田と同じエクソシスト。 戦線で共に戦う仲間だ。 「えへへ、秘密!!」 は楽しそうに、嬉しそうに神田の手を引き教団を後にする。 いつも共に鍛錬する森ももうじき抜ける。 本当に彼女はどこへ行こうというのだろうか? が足を止めたのは丁度、森を抜けたときだ。 「・・・・これは・・・」 「そ、桜だよ?神田、日本生まれだから知ってるでしょ?」 「あぁ・・・懐かしいな」 俺が生まれたのは日本。 彼女が生まれたのは隣国で室長のコムイとその妹のリナリーの出身地でもある中国。 共に桜が見られる場所。 そして桜が見れるのはごく僅かな地域だけ。 「私ね、桜好きなの。 ねぇ、神田は咲いてるときと、散るときどっちが好き?」 「散るとき。」 俺が答えると一瞬だけ彼女は寂しそうな表情をした。 でも見直した瞬間には、いつもの笑顔がそこにあった。 「そっか、神田らしいね。でもね、私はキライなんだ。」 「どうしてだ?」 「聞いたことあるかな・・・? ”桜は根元に埋まった死体の血を吸って紅く染まる” そんな話聞いたこと無い?」 桜の桃色は人の血が染めたものだよ、と昔・・・誰かが言っていた。 それは今でも私にいい印象を持たせない。 「そんなの作り話じゃねぇか」 「そうね。でもどこかで信じちゃうのよ・・・。 散るのが嫌いなのはまるで・・・人の血が、魂が散ってる気がしてならないのよ。」 小さく言った彼女はとても寂しそうに桜を見上げる。 そして、さっきより小さく呟いた言葉があった 「ここで大切なものがとられてしまいそうで悲しいのよ」 俺はそんなが今にも消えそうなほど儚く見えて、掴んでいないと離れていきそうな気がして ぎゅっとを抱きしめた。 「大丈夫だ。俺が居る・・・守ってやるよ」 「本当に?絶対居なくならないでね?」 「あぁ」 は自身を抱きしめる腕に手を重ね、もう一度桜を見やる。 「桜が好きなのはね・・・満開の時に魂が輝いてるように見えるから好きなのよ?」 「そうか・・・」 は神田の腕の中で向きを変え、神田に向き合った。 「来年。」 「は?」 「来年も一緒に来れるよね?」 「あたりまえだ。」 「ありがと、神田」 笑顔で約束した彼女にはもう消えそうな雰囲気はもう無くなっていた。 そんな二人の気持ちとは裏腹に突風が吹き、桜は散る。 桜の桃色が視界を覆いつくすのも気にせず、二人は桜を眺めていた。サクライロ
(きっと散るときも好きになれるわ。あなたが守ってくれるんだもの) +†+†+†+†+†+†+†+†+†+†+†+†+†+†+†+†+†+†+†+†+†+†+†+†+†+†+† 神田夢ですよ・・・!! 特にストーリーのキャラとは関係無く作るのは初めてですよねw 今、私の地域では桜が散っています。キレイですよ・・・v 私は、散る方が好きなんですけどね・・・この子には満開派になっていただきましたw 07/04/11 back